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シリコンと化合物半導体の超精密・微細加工プロセス技術

第14 章  GaN 系デバイスに向けたプラズマエッチング技術

石川健治 (Kenji ISHIKAWA) 名古屋大学 低温プラズマ科学研究センター 教授

1. はじめに

 GaN 系デバイスは,1986年の赤崎先生と天野先生の窒化ガリウム単結晶成長に始まる青色発光ダイオード(LED)の実用化を経て,現在では白色光源,レーザーダイオード,さらに短波長の紫外線発光ダイオードの開発など,オプトエレクトロニクス分野に欠かせなくなっている。

 最近では,GaN の半導体材料としての電子移動度が速いことや絶縁破壊電圧が高いことが注目され,パワーエレクトロニクス分野においてSi 系デバイスよりも高速に,高電圧,高出力で動作するデバイスを実現することに注目が集まっている [1]。

 デバイス構造には,電流をGaN 薄膜の表面方向に流す形の横型トランジスタがあり,2013年頃には,製品が上市されている。2020 年時ではAC 電源アダプターの小型化の牽引であり,この形のGaN パワー半導体が使用されている [2]。このデバイス構造と高周波動作可能な特性は,高電子移動度の2 次元電子ガス(2DEG) を用いるトランジスタ(high−electron mobirity transistor:HEMT)に由来する。AlGaN/GaN のヘテロ接合の界面には,自発分極により,2DEGが発生する。GaN の上に,格子定数が小さいAlGaN を積層することで,引っ張り歪みが生じることで圧電分極がAlGaN の表面方向への電界を発生させ,さらに2DEG の発生効果を増進する。このような動作原理から,この2DEG の上にゲート電極を配し,その両脇にソース,ドレインの端子を形成しても,ゲート電位がゼロでソースとドレイン間が短絡するノーマリーオン型のトランジスタとなる。一方で安全性の観点から低い動作抵抗と高い破壊耐圧の特性から電力遮断器の機能を使う場合にはノーマリーオフ型で有ることが望ましい。そのために,様々なデバイス構造が提案されてきているが,ゲートの部分はリセス(AlGaN 厚さを薄く)して,2DEG 発生させずに,ゲート電圧の印加で半導体側の空乏層幅を変調することで,再びソースとドレイン間が導通する形のデバイスがつくられている。

 パワー半導体は,例えばSi では基板方向に電流を流す縦型伝導である。ゲートの部分を溝に掘り込むことで(トレンチ型)とし,チャネルも縦方向に形成でき,トランジスタの集積度が上がり,ドレインとソース間の耐圧を高く,オン抵抗を小さくすることができる。しかしながら,2022 年時未だ結晶品質などの点からGaN 系縦型パワーデバイスは実用化に至っていない。n型GaN はSi,p 型にはMg を添加することが多い。添加Mg がH と複合体をつくるため,活性化することが困難なことなども課題としてある。いずれにせよ,課題は克服され,技術が開発されてきているので,今後近いうちに実用化されるに違いない。

 GaN 以外の結晶材料については,オプト用途では結晶構造がウルツ鉱で格子定数が比較的近く,バンドギャップエネルギーがGaN と異なるAlN(6.28 eV),InN(0.77 eV)との化合物が使われる。そのためAlGaN やInGaN,InAlN など,その他,窒化物以外の酸化物や酸窒化物も対象になっている。

 上記したデバイスを作製するには,デバイス構造を形作るためにエッチングなどの工程が必要となる。ここでは,(選択)結晶成長などには触れず,結晶のエッチングについて述べている。

図1 GaN デバイス(横型)の断面模式図

2. GaN 光電気化学エッチング

 Si半導体のエッチングの歴史にも倣い,化学薬液(溶液,ウェット)でのエッチングから説明する。しかしながら歴史的には,GaN は化学的に安定で酸やアルカリの溶液でエッチングをすることができなかったため,物理方法(ドライ)でエッチングすることが主流であった。一方で,1996 年にMinsky が,強アルカリKOH 中で,GaN のバンドギャップ以上の光(紫外線)を照射して基板照射面に電子正孔対を発生させると,この正孔が酸化ガリウムを形成し,その溶解によってエッチングする方法を報告した3)。これは,正孔を形成することでエッチングするために,GaN 上に電極を設け,電界を掛けることで陽極酸化を行い,光電解の形でエッチングできる。

 光照射で生じる電子を電解液中で硫酸ラジカルによって消費させる方法によって,無電極の光電解エッチングが実現する [4,5]。そこで,ペルオキソ二硫酸カリウム(K2S2O8)などの光照射によって硫酸ラジカルを発生させる方法が,堀切らによって報告された。実際,S2O8 (2−)イオンに310 nm 紫外線を照射することでSO4 (・−)が発生し,KOH にK2S2O8 を添加して光照射することで効率的に光照射面のGaN のエッチングが実現する。
Ga+3 h+→ Ga3++1/2 N(2 e−+SO4^・−→ SO4^2−)
Ga3++3OH−→ 1/2 Ga2O3+3/2 H2O
この時,K2S2O8 では分解によりpH 変化が大きいため,電解液をリン酸(H3PO4)にした方が安定すると報告された [6]。さらに,S2O8^(2−)イオンの分解が70℃以上に加熱することで進み,K2S2O8 やペルオキソ二硫酸アンモニア((NH4)_2 S2O8)の高濃度溶解ができ,エッチングレートを上げられる [7]。この光電気化学エッチングを使って,光照射面のGaN のミクロンレベルの異方性加工が実現しており,GaN デバイスの作製の報告が続けられている [8]。

図2  GaN のウェットエッチング紫外線照射により発生する硫酸ラジカルによるエッチング結果70℃以上に液を加温することで高いエッチングレートが得られる。(Copyright (c) F. Horikiri, et al. Applied Physics Express, 13, 046501 (2020). and ibid 11, 091001 (2018).)

3. GaN プラズマエッチングのガス選定

 次に,ドライエッチングによるGaN 系(AlN, InN)材料のエッチングの発展について説明する。1990 年代初頭にはPearton らが,プラズマエッチングやイオンビームエッチングについて研究を進めた [9]。化合物(GaAs やInP) では, 電子共鳴サイクロトロン(ElectronCyclotron Resonance;ECR) プラズマエッチングや化学促進イオンビーム(Chemically Assisted Ion Beam Etching;CAIBE)と呼ばれる,低圧でプラズマ密度が高く,高密度のイオンを使うプロセスである。更に,イオン種には,化学的な促進効果を得られる塩化物や臭化物,ヨウ化物のガスから得られるイオンを使い,その運動エネルギーを加速して高め,被加工物の表面に照射することで,被加工物のエッチング効果を得るものである [10-12]。これらの材料の化学結合(ボンド)エネルギーは,GaN 8.92 eV/atom,InN 7.72 eV/atom,AlN 11.52 eV/atom となっており,強固なボンドをまず切断しなければ脱離物を形成しないため,イオン照射がエッチングには必要であるものの塩化や臭化などのハロゲン化物が揮発性をもつために,難エッチング材料というほどでもなく,容易にエッチングは進行する。Ga もAl でも,それらのフッ化物は揮発性に乏しいため,フッ素系ガスを使用するエッチングには適さない。また,メタン(CH4)などのプラズマも,原子半径の大きいIn での揮発物生成の効果が得られ,揮発成分に炭化水素化物(Al(CH3)3,In(CH3)3 など)の形成がエッチングに適している [13]。また,水素でも可能であるが,Ga の水素化物(実際はダイマー;Ga2H6)が形成され,その揮発が期待されるが,金属状Ga 液体が凝集するとエッチングは困難となり,水素によるGa 凝集の促進効果の方が大きくエッチングには適していない [14,15]。

4. 基板昇温エッチング塩素プラズマ

 一方で,化合物半導体のエッチングで一般的な課題ではあるが,GaAs であればAs が抜けやすく,GaN でもN が抜けやすい。周期律の13 族と15 族の化合物であれば,15 族抜けというのが一般則として経験する [16]。

 この15族の抜けの問題によって化合物半導体のエッチングでは,元素組成比を制御することが困難になることが多い。例えば,GaN の場合には,N が遊離すればガスとなり,Ga の場合は室温で液体であることから,プラズマエッチング中にGaN の化学結合が切断されると,窒素とガリウムの組成比(N/Ga 比)が本来の1からずれてしまう。そこで,ガリウムの化合物で比較的,蒸気圧が近くなるように調整することが肝要である [17]。そこで,塩素プラズマを使い,NCl3 とGaCl3(実際はダイマー;Ga2Cl3)を形成することを考える。もし反応系の温度が500℃近くであれば,両者の蒸気圧は等しくなることがわかっている [18]。CH4 系でも同様である [19]。このことから,N/Ga 比を保ってエッチングをする場合,被加工物の基板温度を昇温させて行えば,被加工物の化学組成比は制御しやすくなるはずである。

図3  GaN の高温エッチング,GaN の塩化物などの蒸気圧曲線。基板温度によるGaN エッチング速度の増加。

 2010 年代前半から名古屋大学のグループでは,基板昇温によりGaN のエッチングに取り組んでいる [20-22]。これまでに分かっていることを要約すれば,室温ではGa リッチな表面になるが400℃近くの高温でエッチングするとGaNの化学組成比は保たれる。但し,500℃近くまで高くなるとGaN の結晶欠陥部が選択エッチングされて,GaN 結晶面方位依存のエッチングや表面荒れが発生してしまう。また,300℃程度ではプラズマ発光のバンドギャップ以上の紫外線照射やギャップ以下で結晶内欠陥を励起する効果で,十分に光的や電気的なプラズマ誘起欠陥の発生が抑えられない。それらの最適な条件を得ることから400℃程度の基板温度に昇温することが,GaN の高温エッチングはダメージ抑制の効果が高い [20-22]。

 BCl3 を添加することで,400℃に昇温しているGaN 表面での反応が変化する [29]。BCl3 のB が,主にアモルファスの窒化ホウ素(BN)を形成して,エッチング反応の抑制効果として働き,加工形状の制御を実現する [29]。

図4  GaN のBCl3 とCl2 の混合ガスプラズマによるドライエッチングの分圧依存性。(Copyright © American Vacuum Society)[29]

5. 光の影響

 GaN のプラズマ誘起ダメージは,エネルギーバンドギャップ付近の光に由来する成分があり,オプトデバイスでは,このプラズマ誘起ダメージの影響が顕著になる場合がある [23-25]。高温エッチング時に,プラズマからのイオンとラジカル,光が加工表面に照射されるため,それぞれの効果を切り分けて考えなければならない。そのために,PAPE 法 [26] を使い,それぞれの効果を別々に評価を行った。興味深い結果の紹介だけに留めると,GaN のバンドギャップと,塩素プラズマの発光が重なることから,GaN の光励起が反応に関与する [27,28]。BCl3 を使うと,バンドギャップエネルギー付近の発光スペクトルが変わるため,エッチングへの光影響が変化する [29]。

図5  GaN の光とラジカルの影響。バンド端発光の劣化に与える,PAPE 法で分析したイオン,ラジカル,光の各効果。

 ウェット同様に,バンドギャップ以上の紫外線が照射されるエッチング系では,光とラジカルの反応を生じることがわかっている。そのため,プラズマプロセス中のGaN への光照射の管理は,ダメージ抑制やエッチング反応への影響に無視できない要素である。

6. 原子層エッチング

 前述HEMT のリセスゲートの加工など,エッチング量は然程必要ではなく,ナノメーターレベルで原子層の制御が求められている。その解決策には,反応物生成とその生成物脱離を二つの半反応に分けて,エッチングする方法が使用される。吸着と脱離の繰り返しを実施するためサイクルエッチングとも言われる。また,吸着により形成される厚さが原子層レベルであり,理想的に原子層で反応が飽和することから,原子層エッチング,英語の略からALE とも呼ばれる。

6. 1 室温処理

 通常のエッチング装置では,サイクルエッチングのシーケンスを組み,サイクル数辺りのエッチング量をモニタすれば,塩素吸着とアルゴンイオン照射を別々に繰り返し行うことでGaN がエッチングされることがわかる [30]。

 ALE 的なサイクルエッチングの表面反応について,真空下での反応その場解析を著者らは実施した [19]。GaN の初期表面には,自然酸化膜の影響があるため,最初の5 サイクルを繰り返した後に分析をはじめ,その結果を図6に示す。表面を塩化して,その表面にアルゴンイオンを100 eVか200 eV に加速して,そのイオンフラックス依存について調べた。塩素プラズマからリモートでラジカル照射し,ラジカルフラックスと照射時間から。細かい塩素ラジカルのドーズ依存を調べた。十分なドーズを与えると,表面塩化量には飽和傾向が示され,自己停止的なALE の半反応が施される。

 しかしながら,GaN 表面への塩化層の形成について試料を真空搬送下にてX 線光電子分光(in situ XPS)観察により詳細に調べてみると,深さ方向分析から,表面側にGa と塩素の混在層が存在し,窒素の元素組成が深さ方向に徐々に下がっていた。このことは,アルゴンイオン照射で,塩化層をスパッタ除去する際に,塩素はノックオンされ,表面から完全に離脱しないことを示している[31,32]。ノックオンが生じないイオンのエネルギーを外挿により見積もると,44 eV 程度であることがわかる。これはGaN に貴ガス(Ar)粒子の衝突過程が古典分子動力学計算でも40 eV 程度と見積もられている [33]。エッチング量は下がってしまうので,加工という面では,ALE の制御性と加工速度という両側面を満足するにはジレンマが存在する。

 さらに,イオン照射後にはGaN に塩素が混在する反応層が残留することになる。この反応層は,次の塩素ラジカル照射で減少しており,不完全な塩化層の存在が,塩素の供給だけで,塩化物の脱離を生じる。このような効果はサイクルとしてみれば,総塩化量でエッチングが進むとみなせるかもしれない.細かいエッチング表面反応の制御を得るためには,欠かせない知見となっている。

図6  サイクルエッチング中のGaN 表面の表面層のin situ XPS による詳細解析,(b)Ar イオンエネルギーが44 eV で1 原子層のエッチングと示される(Copyright © American Vacuum Society) [33]

6. 2 高温処理

 エッチング装置で基板を室温にて,塩素プラズマ暴露とアルゴンイオン照射を交互に行うALE を行った場合,イオンエネルギーが40 eV ではサイクル辺りのエッチング量(Etched depth per cycle;EPC)が観測されず,イオンエネルギーが50 eV 以上を要した[34]。基板を昇温して400℃にすると,イオンエネルギーが40 eV でもEPC が0.1 nm レベルで観測される [34]。サイクルエッチング中のGaN 表面をin situ XPS で調べると,N とGa の化学量論比が保持され,さらに塩素の表面残留が少ないことが確かめられた。すなわち,基板温度を400℃に昇温することで,GaN 表面に形成される塩化層が,低いイオンエネルギーで完全に脱離すること
ができるので,理想的なALE に近づき,フォトルミネッセンス評価でみるバンド端発光の強度劣化も抑えられ,GaN へのプラズマ誘起ダメージの抑制が実現する。

図7 高温エッチング装置の概略とサイクル辺りのエッチング量のイオン照射エネルギーの依存性(Copyright © American Institute of Physics) [34]

7. 最後に

 プラズマエッチングについての基礎的な内容は割愛し,GaN系デバイスに向けたプラズマエッチング技術に焦点を絞って技術紹介をした。GaN をはじめとする化合物の精密なエッチングでは,被加工面での化学量論組成比をいかに保持し,凹凸や結晶ダメージを抑制してプロセスすることが,プロセス構築の上で肝である。GaN 系の材料では,Ga とN の揮発性の反応生成物が塩化物では,400℃程度の反応場で最適となる。Si プロセスで行うフッ化を含むハロゲン化物の揮発反応生成物を形成するエッチングプロセスの手法が,GaNでも実現し,低イオンエネルギー化を実現するため,照射ダメージのないプラズマエッチングが可能となる。このように,イオンの照射によるエッチング効果を低減すれば,化学的な作用が顕著となる。プラズマ中で解離して化学活性なラジカルを生成することの影響や,特にバンドギャップのエネルギー付近の波長をもつ紫外線などの光の影響がドライのプラズマエッチングプロセスでも顕在化してくるので,プロセスの制御には,これらの効果も考慮に入れることが精密エッチングの実現に欠かせない。

謝辞

 スクリーンホールディング 谷出敦史 氏,中村昭平 氏,名古屋大学大学院工学研究科電子工学専攻 堀・石川研究室の学生各位に実験の遂行などに,この場を借りて感謝いたします。

文献

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Last-modified: 2024-06-17 (月) 08:25:49